音楽用語

音楽用語集 音楽用語辞典

ミュージカル

Posted by Arsène

「ミュージカル」について、用語の意味などを解説

ミュージカル

musical(英)

ミュージカルは、アメリカで発展完成された音楽劇。

オペレッタなどヨーロッパの大衆的な音楽劇を源にして、19世紀後半に誕生。20世紀に入りめざめましく発展した。

総合芸術としてのエンターテインメント「ミュージカル」の定義

ミュージカル(Musical)とは、音楽、歌、台詞(せりふ)、およびダンスを融合させた演劇形式、またはその映画作品を指す。正式名称は「ミュージカル・コメディ(Musical Comedy)」や「ミュージカル・プレイ(Musical Play)」とも呼ばれる。ヨーロッパのオペラやオペレッタを源流としつつも、より大衆的で現代的な題材を扱い、ポピュラー音楽の語法を取り入れているのが最大の特徴である。オペラが「音楽(歌)」を中心に据え、歌手の技量に重きを置くのに対し、ミュージカルは「芝居(物語)」「音楽」「ダンス」の三要素が対等な比重で構成され、物語の進行や登場人物の感情を表現するためにすべての要素が不可分に結びついている。

歴史的背景:アメリカでの誕生と発展

ミュージカルの実質的な起源は、19世紀末から20世紀初頭にかけてのアメリカ、特にニューヨークのブロードウェイにある。ヨーロッパから持ち込まれたオペレッタ(喜歌劇)を基盤に、アメリカ独自の娯楽であったヴォードヴィル、ミンストレル・ショー、バーレスクといった大衆演芸が複雑に混ざり合って誕生した。

1920年代の『ショウボート』は、それまでの単なる歌と踊りの寄せ集め(レビュー)から脱却し、筋の通った物語(ブック)と音楽が密接に結びついた「ブック・ミュージカル」の先駆けとなり、ミュージカルを本格的な演劇芸術へと昇華させた。その後、1940年代から60年代にかけてのリチャード・ロジャース&オスカー・ハマースタイン2世(『オクラホマ!』『サウンド・オブ・ミュージック』など)が活躍した時代は「黄金時代」と呼ばれ、現在のミュージカルの古典的な様式が完全に確立された時期である。

多様化と現代の潮流 ロックからメガ・ミュージカルまで

1970年代以降、ミュージカルの表現手法は劇的に多様化していく。若者文化を反映してロック音楽を導入した「ロック・ミュージカル(『ヘアー』『ジーザス・クライスト・スーパースター』など)」が登場し、複雑な心理描写や社会的なテーマを扱う作品も増えていった。

1980年代には、イギリスのロンドン・ウエストエンド発となる「メガ・ミュージカル」が世界的な旋風を巻き起こす。『キャッツ』『レ・ミゼラブル』『オペラ座の怪人』などに代表されるこれらの作品は、最新技術を駆使した壮大な舞台装置と、クラシック音楽の手法を取り入れたスケールの大きな楽曲で観客を圧倒した。現代においても、ヒップホップやラップを用いた『ハミルトン』に見られるように、ミュージカルは常にその時代の最新のポピュラー音楽のトレンドを貪欲に取り込み、生きたエンターテインメントとして進化を続けている。

Category : 音楽用語 み
Tags :

「ミュージカルとは」音楽用語としての「ミュージカル」の意味などを解説

京都 ホームページ制作