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リンフォルツァート

Posted by Arsène

「リンフォルツァート」について、用語の意味などを解説

リンフォルツァート

rinforzareto(伊)

リンフォルツァート→ リンフォルツァンド(rinforzando) その音を強く。その部分をより強調して。rfz、rinf、rf 、rinfzと略記。

定義文の補足として、リンフォルツァンド(現在分詞)とリンフォルツァート(過去分詞)の語感の違い、およびその強度が時間軸に及ぼす影響について、簡潔な追記文を作成した。

「過程」と「結果」の文法的差異

音楽用語の多くはイタリア語の文法に準じているが、「リンフォルツァンド(Rinforzando)」が「補強しつつある」という継続的なプロセスや変化の推移を暗示する現在分詞であるのに対し、「リンフォルツァート(Rinforzato)」は「補強された」という完了した状態(過去分詞・受動態)を指している点に微細なニュアンスの違いがある。

実用上は同義として扱われることが多いが、リンフォルツァートと記された場合、その音やフレーズは「すでに強靭な実体を持っている」ものとして扱われるべきである。クレッシェンドのように徐々にエネルギーを高めるのではなく、その音が鳴った瞬間から、あたかも分厚い装甲で覆われているかのような、密度が高く揺るぎない「状態」を提示することが求められる。それは運動の勢いではなく、存在感の重みである。

重量が生む時間の歪み

リンフォルツァートを演奏する際、単に音量を上げるだけでは不十分であり、そこには必然的に「アゴーギク(時間の緩急)」が伴わなければならない。物理的な物体が重くなればなるほど、それを動かすには時間がかかるのと同様に、補強された音(Rinforzato)は、通常の音符よりもわずかに長い滞空時間や、発音の瞬間のタメ(粘り)を必要とする。

鋭い打撃音であるアクセントやスフォルツァンドが、時間を切り裂くような垂直的な作用を持つのに対し、リンフォルツァートは時間に抗い、その場に留まろうとする「テヌート」に近い性質を帯びる。演奏者はその一音、あるいはその和音の中に、聴き手の意識を釘付けにするような「重力場」を発生させ、音楽の流れを一瞬だけ堰き止めることで、その強さを印象付けるのである。

「リンフォルツァートとは」音楽用語としての「リンフォルツァート」の意味などを解説

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