カポタスト
「カポタスト」について、用語の意味などを解説

capotasto(伊)
カポタストとは、ギターのネックに取り付け、全ての弦を同じフレットで同時に押さえつけて固定する、一種の移調器具。カポ。
カポタストとは、ギターやウクレレなどのフレット楽器で用いられる移調用の補助器具であり、ネック上の任意のフレットに装着して弦を一斉に押さえることで、楽曲のキー(調)を瞬時に変更することができる。一般的には「カポ」と略して呼ばれ、アコースティックギターを中心に広く使用されている。
たとえば、オープンコード(開放弦を含むコード)で演奏したい曲が原曲よりも高い調にある場合、カポを使用すれば指の形を変えずに曲全体を半音ずつ上げることが可能になる。1フレットに装着すれば半音上、2フレットなら全音上といった具合に、装着位置によって移調幅を簡単に調整できるのが大きな利点である。そのため、歌唱キーに合わせて演奏を容易にしたり、特定のコードポジションの響きを活かしたい場合に活用される。
カポタストにはスプリング式やネジ式、ベルト式などさまざまなタイプがあり、装着のしやすさやチューニングの安定性に違いがある。
また、素材によっても音色に微妙な差が生じるとされ、金属製はやや明るく硬質な響き、ラバーやプラスチック製は柔らかく温かみのあるトーンをもたらす。
シンプルな構造ながら、演奏の幅を広げるための非常に実用的なツールであり、ギタリストにとっては欠かせないアクセサリーのひとつである。
「カポタストとは」音楽用語としての「カポタスト」の意味などを解説
Published:2024/04/19 updated:
