パッド
「パッド」について、用語の意味などを解説

pad(英)
パッドとは次のような意味を持つ。
(1)シンセサイザーなどの音色名のひとつ。比較的丸みのある持続音で、白玉でのコード・プレイに適し、全体のアンサンブルを包み込む様な役割を果たす音色を総称してこう呼ぶ。
(2)エレクトリック・ドラム音源に演奏情報を伝える、センサーを内蔵した打面の事。
(3)信号の減衰させるアッテネーター(部品、装置)の事。
パッド(音色)の定義とアレンジにおけるアンサンブルの補強
音楽制作やシンセサイザーの領域において「パッド(Pad)」とは、楽曲の背景(バックグラウンド)で持続的に鳴らされる、柔らかく広がりのある音色やそのサウンドそのものを指す。主旋律を邪魔することなく、音と音の隙間を埋めて楽曲全体の雰囲気を盛り上げるために使用される。全音符などの長い音符(いわゆる「白玉」)でコードを演奏するのに適しており、アタック(音の立ち上がり)が遅く、リリース(余韻)が長い特性を持つ。ストリングス系や、モジュレーションを深くかけたシンセパッドなどが代表例であり、アンサンブルを包み込んで一体感をもたらす中核的な役割を担う。
ハードウェアとしてのパッドと直感的なリズム打ち込み
DTM(デスクトップミュージック)やエレクトロニック・ミュージックの現場において、もう一つの「パッド」は、MIDIコントローラーやサンプラー、電子ドラムなどに搭載されているゴムやシリコン製の打面パーツ(あるいはその機器自体)を指す。特にAKAIの「MPCシリーズ」などに搭載された「4×4マトリクス」の四角いパッドは有名である。鍵盤とは異なり、指やスティックで直接叩くことで、直感的にドラムパターンを打ち込んだり、サンプル音源(音声の断片)をリアルタイムでトリガーしたりできる構造を持つ。叩く強さによって音量や音色のニュアンス(ベロシティ)を柔軟にコントロールできるため、グルーヴ感のある現代のリズム制作には欠かせないインターフェースである。
音響機器におけるパッド(アッテネーター)の役割と歪み対策
レコーディングやライブ音響(PA)の現場における「パッド(PAD)」は、入力信号のレベルを一定量減衰(低下)させるための抵抗器(アッテネーター)、またはそのスイッチを指す。マイクやプリアンプ、ダイレクトボックス(DI)などに内蔵されており、一般的には「-10dB」や「-20dB」といった数値で表記される。ドラムや大音量のギターアンプなど、出力が極めて大きい音源を録音する際、オーディオインターフェースやミキサーの入力上限を超えて音が歪んで(クリップして)しまうのを防ぐため、あらかじめ信号レベルを適切に抑えるというサウンドデザインおよび機材保護の観点から非常に実用的な機能である。
「パッドとは」音楽用語としての「パッド」の意味などを解説
Published:2026/04/25 updated:
