ピック
「ピック」について、用語の意味などを解説

pick(英)
ピックとは、ギターなどの弦楽器を演奏する時に使用する、弦を弾くための小片。
ギターに使われるピックには
(1)フラット・ピック(通常は右手親指と人差指で挟む様に持つ)
(2)サム・ピック(親指よりもクリアで強い音を出すため、主にフォーク・ギターを演奏する際に使用。右手親指にはめる)
(3)フィンガー・ピック(右手人差指と中指にはめる)の3種類があり形状、大きさは様々だが、その固さ(厚さ)によりヘヴィ(ハード)、ソフト(スィン)に大別される。
ピックの定義と素材・形状による特性
ピック(pick)は、ギターやベース、マンドリンなどの弦楽器の弦を弾いて音を出すための小さな道具であり、正式にはプレクトラム(plectrum)とも呼ばれる。歴史的には鳥の羽の軸や亀の甲羅(べっ甲)、動物の骨などが用いられてきたが、現代ではセルロイド、ナイロン、ポリアセタール(デルリン)といった様々なプラスチック素材が主流である。形状には、先端が適度に尖ったティアドロップ型や、3つの角を均等に使える三角形のトライアングル型(おにぎり型)、小ぶりで操作性の高いジャズ型などがある。厚みや硬さも多種多様であり、これらが弦に触れた瞬間のアタック感や全体の音色を決定づける重要な要素となる。
クラシック音楽や伝統楽器におけるプレクトラムの歴史
クラシック音楽の歴史において、弦を弾いて鳴らす仕組みは古くから重要な役割を担ってきた。ルネサンスからバロック時代にかけて栄えた鍵盤楽器であるチェンバロ(ハープシコード)は、鍵盤を押すと内部のジャックに取り付けられたプレクトラムが弦を弾く構造を持っている。当時は主にカラスの羽の軸などが使われており、これがチェンバロ特有の繊細で明瞭な響きを生み出していた。また、マンドリンなどの伝統的な撥弦楽器においても、専用の細長いピックを用いた高速なトレモロ奏法が独自の音楽的表現を支えており、オーケストラや室内楽に個性的な色彩を添えている。
現代のポピュラー音楽におけるピッキング表現と音響効果
エレキギターやアコースティックギター、エレキベースが中心となる現代のポピュラー音楽において、ピックは単に弦を鳴らすだけでなく、演奏者の細かなニュアンスを表現するための重要な手段である。一般的にピックの厚みが増すほど中低音の効いた太いサウンドになり、薄くなるほど高音が強調された軽快なストロークやカッティングに適した音色になる。さらに、ピックを弦に対して傾ける角度(アングル)や当てる強さ、あるいはピッキングする位置(ブリッジ寄りかネック寄りか)によって、ダイナミクスや倍音の出方を自由自在にコントロールできる。現代のレコーディングやDTMの現場においても、この手元のピッキングニュアンスによる音色の変化は、楽曲のキャラクターや立体感を決定づける要素として極めて重要視されている。
「ピックとは」音楽用語としての「ピック」の意味などを解説
Published:2026/04/25 updated:
