琵琶
「琵琶」について、用語の意味などを解説

pipa(中)
琵琶は、撥弦楽器のひとつで、中国や日本などの東アジアで使われるリュート属の楽器。日本の琵琶は主に語り物の伴奏に用いられ、5-6のフレットがあり幅が広い。そのため、琵琶は独特のビリビリという効果音(サワリ)を出すが、逆にその音色が効果音的でもある。中国の琵琶は日本のものと異なり、約30のフレットがありサワリ音もなく細やかなアルペジオとメロディックな奏法が中心となる。
琵琶の定義と構造的特徴
琵琶(びわ)は、東アジアの伝統的な有棹撥弦楽器(ゆうそうはつげんがっき)であり、日本において古くから親しまれている代表的な弦楽器の一つである。一般的に卵型の平らなボディ(胴)と短いネック(棹)を持ち、木製の胴の上に数本のシルク(絹)製の弦が張られている。演奏の際には、指先ではなく「撥(ばち)」と呼ばれる大きな扇型の道具を用いて弦を力強く弾く、または叩くようにして音を鳴らす。この独特の構造と演奏法により、繊細な響きからパーカッシブでダイナミックな轟音まで、幅広い音響表現を可能にしている。
歴史的展開と流派による役割の違い
琵琶の起源は古代ペルシャの弦楽器(バルバット)に遡り、シルクロードを経て中国(唐代)から奈良時代の日本へと伝来した。日本に伝わった琵琶は、宮廷音楽である雅楽で用いられる「楽琵琶(がくびわ)」と、盲目の僧侶が経文や物語を語る際に伴奏として用いた「盲僧琵琶(もうそうびわ)」の2つの流れに大きく分かれた。中世には『平家物語』を語り継ぐ「平家琵琶(へいけびわ)」が中核を担い、近世から近代にかけては「薩摩琵琶(さつまびわ)」や「筑前琵琶(ちくぜんびわ)」といった劇的な語り物を伴う独自の流派へと発展を遂げた。
音楽的魅力と現代における可能性
琵琶の最大の音楽的特徴の一つは、「サワリ」と呼ばれる独特の雑音効果(倍音の共鳴)である。フレット(柱)と弦がわずかに接触することで生まれるこの特有のジージーという響きは、日本の伝統美を象徴する深い余韻を生み出す。また、現代の音楽シーンにおいても琵琶の可能性は高く評価されており、武満徹の『ノヴェンバー・ステップス』に代表されるオーケストラとの融合や、現代邦楽、映画音楽、さらにはロックやノイズミュージックといった異ジャンルとのコラボレーションを通じて、その原始的かつ強烈な表現力が世界中で再認識されている。
「琵琶とは」音楽用語としての「琵琶」の意味などを解説
Published:2026/04/25 updated:
