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バンドネオン

Posted by Arsène

「バンドネオン」について、用語の意味などを解説

バンドネオン

bandoneon(英)

バンドネオンとは、ボタン式の鍵盤楽器であり、左右の両手の力で蛇腹の押し引きを行う蛇腹楽器である。蛇腹の左右にボタン鍵盤を持つ筐体があり、蛇腹を押し引きして空気の流れを作り、ボタン鍵盤と連動したフリーリードを鳴らして音を出す。コンサーティーナ族の蛇腹楽器である。アコーディオンに似ているが、アコーディオンは左右非相称であるがバンドネオンは左右相称である。

バンドネオンの定義と楽器としての構造的特徴

バンドネオン(bandoneon)は、蛇腹(ベローズ)の伸縮によって空気を送り込み、内部のフリーリードを振動させて音を鳴らす鍵盤楽器の一種であり、コンサーティーナの派生楽器である。1840年代にドイツのハインリヒ・バンドによって、オルガンの代用品として発明された。アコーディオンと混同されやすいが、鍵盤(ピアノ鍵盤)を持たず、左右の側面に多数のボタン(蛇腹を押す時と引く時で異なる音が鳴る「ダイアトニック式」が主流)が配置されている点が大きな特徴である。蛇腹のコントロールによって、非常に鋭く、かつダイナミクスに富んだ表現を行うことができる。

アルゼンチン・タンゴにおける歴史的発展と「タンゴの魂」

ドイツの教会音楽の伴奏用として生まれたバンドネオンは、19世紀末に移民や船乗りによって南米へと渡り、アルゼンチンのブエノスアイレスで独自の発展を遂げた。そこで、当時生まれつつあったアルゼンチン・タンゴの哀愁を帯びた旋律や劇的なリズムと完璧に融合し、またたく間に「タンゴの魂」と呼ばれるほどの中心的な楽器となった。20世紀後半には、天才音楽家アストル・ピアソラ(Astor Piazzolla)がバンドネオンを駆使し、伝統的なタンゴをクラシックやジャズの要素と融合させた「ヌエボ・タンゴ(新しいタンゴ)」を確立させ、世界的な芸術音楽へと昇華させた。

現代の音楽表現における応用と普遍的な哀愁の響き

現代の音楽シーンにおいて、バンドネオンはその唯一無二の音色によって、タンゴの枠を超えた幅広いジャンルで愛されている。映画音楽、ドラマの劇伴(BGM)、ワールドミュージック、あるいは現代のクラシック作品において、人間の内面的な孤独、ノスタルジー、激しい情熱を描写するための強力なエッセンスとして導入されている。ボタンの複雑な配列ゆえに「悪魔が作った楽器」と称されるほど習得が難しい楽器であるが、デジタル音源(DTM)やサンプリング技術が発達した現代でも、生のバンドネオンが持つ圧倒的な空気感とエモーショナルな表現力は、多くの作曲家やリスナーを魅了し続けている。

「バンドネオンとは」音楽用語としての「バンドネオン」の意味などを解説

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