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サスティーン

Posted by Arsène

「サスティーン」について、用語の意味などを解説

サスティーン

sustain(英)

サスティーンとは、音の発生後、音が途切れるまでの余韻を意味する。元は、「支える」「持続させる」という意味がある。サステイン。サスティン。

サスティーンの音響物理的定義と持続音の形成プロセス

サスティーン(持続音)は、発音体が初期のアタック(立ち上がり)と減衰(デケイ)を経た後に、一定の音量を維持しながら響き続ける状態、あるいはその時間的長さを指す。物理音響学において、この現象は発音体への持続的なエネルギー供給と、楽器内部の共鳴特性に依存する。
バイオリン属をはじめとする擦弦楽器や管楽器においては、奏者が弓の摩擦や呼気圧を定常的に与え続けることにより、任意の長さのサスティーンを創出することが可能である。この持続音の過程では、基音に対して多様な高次倍音群が動的に変化し、空間の初期反射と融合することで、豊かで温かみのあるアコースティックな響きが形成される。

ピアノにおけるサスティーンペダルの機構と和声的共鳴の内的論理

減衰音楽器であるピアノにおいて、サスティーンはペダル機構の物理的挙動と密接に結びついている。右側のサスティーンペダル(ダンパーペダル)を踏み込むと、すべての弦から消音装置であるダンパーが一斉に離脱する。
これにより、打鍵された弦の振動が遮られることなく持続するだけでなく、打鍵されていない他のすべての弦が共鳴体として機能し始める。この交感共鳴プロセスは、単なる音の引き延ばしにとどまらず、基音のオクターブや5度といった倍音関係にある弦を物理的に共振させ、和声的な広がりと立体的な音響空間を合成する。古典派からロマン派にいたるピアノ音楽の展開において、このペダリングによる共鳴の制御は、色彩豊かな和声進行を支え、持続的な旋律線を構築するために重要な役割を果たしてきた。

現代音楽および電子音響におけるエンベロープ設計と時間軸の制御

現代の電子音響音楽やシンセサイザーのプログラミング、デジタル信号処理において、サスティーンは音量の時間的変化を規定する「ADSRエンベロープ」の重要な一要素としてパラメータ化されている。
アタック(Attack)、デケイ(Decay)、サスティーン(Sustain)、リリース(Release)からなるこのシステムにおいて、サスティーンは他の3つの時間軸パラメータとは異なり、唯一「音量のレベル(高さ)」を指定する。
この音量レベルを緻密に調整し、高域の不要なエネルギーをイコライザーやフィルターで適宜カットすることで、他のアコースティック楽器やボーカルとの周波数マスキングを回避する。現代のデジタル環境においては、サスティーンの精密な制御が、三次元の立体音響空間にクリアで実在感のあるトーンを定位させるために重要である。

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