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変化和音

Posted by Arsène

「変化和音」について、用語の意味などを解説

変化和音

alterd chord(英)

変化和音とは、その調に固有でない、半音階的変化音を含む和音。オルタード・コード。

オルタード・コード

変化和音の定義と和声学における機能的役割

変化和音(Altered Chord)とは、ある調の固有音階音を半音階的に変化させた(臨時記号によって嬰記号や変記号を付した)音を含む和音である。本来の和声的機能(ドミナントやサブドミナントなど)を維持しながらも、構成音を変化させることで、通常のダイアトニック・コードにはない独特の色彩感や、次の和音へ向かう強い推進力を生み出す。基本的には、半音階的に変化した音が次の和音の構成音へ半音進行で解決しようとする強い指向性を利用して、楽曲のドミナント進行や終止形を補強するために用いられる。

代表的な変化和音の構造と和声進行

変化和音は、どの音をどのように変化させるかによっていくつかの典型的なパターンに分類され、それぞれが固有の音響特性を持つ。

ナポリの和音の構成と効果

サブドミナントの機能を変化させた代表例が、ナポリの和音(一般にナポリの六の和音)である。これは短調の第2音(長調の場合はさらに第6音も)を半音下げることで構築される主要な長三和音である。多くは第一展開形で使用され、ドミナント和音(主に属七の和音)へと進行する際、半音下行するベースラインとともに劇的な緊張感を生み出す。

増六の和音の分類と解決の指向性

ドミナントへの進行を強調するために用いられるのが増六の和音である。これは主音に対して半音上の音(短調の第6音)と、半音下の音(短調の第4音を半音上げた音)を同時に鳴らすことで、増6度の音程関係を内包する。構成音の組み合わせによって、イタリアの和音、フランスの和音、ドイツの和音の3種類に細分化される。この増6度音程は、ドミナントの根音(属音)へと外側に開くように反行解決する極めて強いエネルギーを持つ。

音楽表現における色彩効果と近代・現代音楽への展開

変化和音の導入は、楽曲のドラマ性や感情の起伏を表現する上で決定的な影響を持つ。明確な転調を行うことなく、局所的な和声の陰影を変化させることができるため、古典派からロマン派の作曲家たちによって広く愛用された。

19世紀後半のロマン派音楽、特にリヒャルト・ワーグナーらの作品においては、変化和音の多用と連続によって調性の境界が極限まで曖昧になり、これが20世紀の無調音楽へとつながる契機となった。また、現代のジャズやポピュラー音楽においても、ドミナント・セブンス・コードに♭5、♯5、♭9、♯9といったオルタード・テンションを付加する「オルタード・コード」として受け継がれており、洗練されたボイシングやアドリブソロの基盤として広く活用されている。

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「変化和音とは」音楽用語としての「変化和音」の意味などを解説

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