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オカリナ

Posted by Arsène

「オカリナ」について、用語の意味などを解説

オカリナ

ocarina(伊)

オカリナとは、陶土製のノン・リードの気鳴楽器。鳥の様な形を特徴とする。オカリナは、吹き口と表に8個、裏に2個の指孔を持つ。エアリード(無簧)式の笛。オカリーナ。

オカリナの定義と音響物理的・構造的特徴

オカリナは、主に粘土や陶磁器を素材とする、管体のないヘルムホルツ共鳴器に分類される気鳴楽器である。一般的な木管楽器のように管の長さで音高を決めるのではなく、内部空間の容積と開けられた指穴の総開口面積の比率によってピッチが決定する物理的特性を持つ。この構造により、高次の倍音成分が極めて少なく、基音が突出した純音に近い素朴で澄んだ音色が生み出される。

西洋音楽史におけるオカリナの成立と古典的展開

歴史的には、19世紀後半にイタリアのジュゼッペ・ドナーティが現在の原型となる10穴の粘土細工の笛を開発したことで、近代的な楽器としての歩みが始まった。それまでの土着的な玩具の域を脱し、正確な音階を奏でられる楽器へと進化したオカリナは、ヨーロッパ各地で流行を巻き起こした。19世紀末には複数のサイズによるアンサンブル(オカリナ・セプテットなど)が結成され、クラシック音楽の歌劇のアリアや舞曲が編曲されて演奏されるなど、器楽文化の一翼を担った。

演奏実践における息の制御とアコースティックな音程管理

実際の演奏実践において最も重要となるのは、呼気圧(息の強さ)とピッチの密接な関係の制御である。ヘルムホルツ共鳴の性質上、息を強く吹き込むと音高が上がり、弱くすると下がるため、正確なイントネーションを維持するにはミリグラム単位の精緻な息のコントロールが求められる。奏者はホールの温度や湿度によるピッチの変動を鋭敏に察知し、自身の耳と息のバランスだけでアコースティックな音響空間に対応する必要がある。

現代音楽や他ジャンルにおける受容とアンサンブルの拡張

20世紀後半以降の現代音楽やアコースティックなアンサンブルにおいて、オカリナはその独特の音響的キャラクターを活かして独自の地位を築いている。前衛的な作品では、微分音の表現や、わざと息の音を混入させる特殊奏法などが試みられ、素朴さの裏にある新たな音響テクスチュアが追求された。現在ではソプラノからバスにいたる様々な調性の楽器を用いた重奏が行われており、クラシックのポリフォニー音楽を再現する試みも含め、その表現領域は広がり続けている。

「オカリナとは」音楽用語としての「オカリナ」の意味などを解説

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