オーバーヘッド・マイク
「オーバーヘッド・マイク」について、用語の意味などを解説

overhead microphone(英)
オーバーヘッド・マイクとは、楽器やボーカリストの頭上にセットされるマイクの事。音源からの直接音だけでなく壁や床の反射による間接音も良好に収音でき
るため、オーバーヘッド・マイクは自然な残響音や臨場感が欲しい時に有効。
オーバーヘッド・マイクは、特にドラムセットの収音で多用される配置方法として知られ、シンバルや全体のバランスを捉えるために頭上からステレオで設置されることが多い。直接音に加えて空間の響きを含むため、各楽器の位置関係やスタジオの空気感までを再現できるのが特徴である。
レコーディングにおいては、コンデンサーマイクが主に使用され、ステレオペアで左右対称に設置することで立体的な音場を形成する。配置方法には「スペースド・ペア」「XY方式」「ORTF方式」などがあり、収録したい音の広がりや定位の明確さに応じて選ばれる。ライブやクラシック録音では、演奏全体の自然な響きを活かす目的でホール上部に吊るされることもある。
オーバーヘッド・マイクは単に高音域を拾うためのものではなく、音像全体の“空気”を記録する重要な役割を担っており、音楽的な臨場感を作り出すための要となるマイキング手法である。
「オーバーヘッド・マイクとは」音楽用語としての「オーバーヘッド・マイク」の意味などを解説
Published:2024/04/18 updated:
